大きな役目と小さな命D
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目の前に広がるものは美しいクリスタルの彫刻、氷だけ。

ローズはアレクサンドリアを見るのは生まれて初めてであった。

城の大きな剣が日の光を浴びて輝く。

「綺麗・・・・。」

ぽつりと呟き、

呪文を唱え始めた。

「黒魔法、ファイガ!!!!」

辺りに炎の渦が出来る。

「ファイガ、ファイガ、ファイガ、・・・・」

自分の歩く道をつけながら両親を探す。

中央広場まで来ると、光るものが目についた。

そこには銀色の光を称える眼帯と、

それをしっかりと握り締めたまま目を閉じているスタイナーの姿が。

「・・・・お父さん?なのですか?」

小さな炎のファイアを唱え、父親の体を包む氷を焼き払う。

「白魔法、ケアルガ!!」

スタイナーはピクリともしない。

「・・・・やはりダメでしょうか・・・」

何度も何度もケアルガを唱え続けるローズ。

やはり効き目はなかった。

うなだれるローズ。

ふいにそばにある眼帯が気になり、手にとって着けてみる。

かすかに香水の香りがした。

「・・・・これは、お母さんの?」

ローズはこの時、改めて両親の絆の深さを実感した。

「お母さんはまだ生きているかもしれない!」

そこらじゅうにファイガを使い、母親の姿を目を凝らして探す。

城の付近にセイブザクイーンと手紙が突き刺してあった。

「・・・スタイナーへ

 私はもうだめかもしれません

 これから一度もあなたにあえないかもしれません

 成長するローズの姿を見られないかもしれないのです

 スタイナー、

 もしこれを見たのなら

 ローズのこと、頼みます

 あなたは私の分まで

 生きてください・・・・」

「お母さんまで・・・・!」

ローズの頬を大粒の涙が流れた。

「・・追伸があるわ・・・・」

「追伸、ローズへ

 ここまで探しに来てくれたあなたは

 今いくつなのでしょう

 これを見ているあなたの瞳は

 どれだけ可愛いのでしょう

 あなたの姿を

 見ることが出来ないなんて

 母親として

 すごく悲しいです

 一度も『お母さん』

 て呼んでもらえなくて残念です

 だからせめてあなたに

 最後の願いを聞いてほしいのです

 目の前でなくてもいい

 聞こえていなくてもいい

 だからせめて

 『お母さん』て

 呼んでください

 それが母からの最初で最後のお願い

 最後に

 セイブザクイーンは

 あなたのものです

 上手に使いなさい・・・・」

「遺言だなんて・・・」

もはや涙も出尽くした。

出来る限りの声で叫んだ。

「お母さん!!!」